NTTドコモが2026年12月から既存料金プランの値上げなど新たな料金施策を導入する。人気の高い「ahamo」のリニューアルが注目されるが、NTTドコモの戦略を見据える上でより重要なのは、新プラン「ドコモ mini2」による小容量プランの大幅な路線変更ではないだろうか。
既存プランは競合と同等の値上げに
昨今のスマートフォン価格の急騰ぶりには多くの人が驚いていると思うが、そのスマートフォンを利用するためのモバイル通信に関する料金も値上げ基調にある。携帯電話料金は菅義偉元首相の政権下にあった2021年以降、国策による値下げが続いていたが、物価や人件費の上昇などに携帯電話会社の側が耐えられなくなり、2025年ごろからは値上げが続いている。
そして2026年9月25日、新たに値上げを打ち出したのがNTTドコモだ。同社は2025年に大容量の「ドコモ MAX」や小容量の「ドコモ mini」など新プランを提供し、それまでの「eximo」「irumo」から実質的に値上げしたが、オンライン専用プラン「ahamo」は料金を維持。従来提供されていたプランの料金も据え置かれていた。
その後、競合のKDDIやソフトバンクは新料金プランの投入に加えて既存プランの料金値上げを進めた。一方、既存プランの値上げに踏み切っていなかったNTTドコモは通信事業の収益が低迷し、次の一手が注目されていた。
そしてNTTドコモは、2026年12月1日より大きく3つの料金施策を実施する。1つ目は既存プランの値上げであり、eximoやirumoなど、既に受付を終了した料金プランを中心に、50を超えるプランで値上げを実施する。
上げ幅は月額で110円から550円で、大容量プランほど値上げ額が大きい。ただ競合他社の値上げと比べた場合、上げ幅に大きな違いがあるわけではない。ある意味で妥当な内容ともいえるだけに、むしろ注目されたのはahamoとドコモ miniという現行の2プランに関する変更だろう。
段階制に変化、「ahamo」が小幅値上げに留まる理由
中でも注目されたのは「ahamo」のリニューアルだ。もともとahamoは、契約やサポートをオンラインに絞ることで、複雑な割引を適用する必要なく、月額2970円で30GBのデータ通信量が利用できるシンプルさで人気を獲得してきた。だが提供開始からおよそ5年が経過し、利用環境も変化する中で、今回は内容を大きく変えた。
具体的には、通信量に応じて料金が3段階に変化する段階制プランとなり、月額料金は通信量が40GBまでの場合3135円(税込み、以下同)、60GBまでの場合4125円、120GBまでの場合5115円となる。このため通信量が増えると自動的に料金も上がってしまうが、従来通りのスタイルで利用したい人に向け、毎月の通信量上限を設定できる「上限設定オプション」も提供する。


