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WebAssembly.Memory() コンストラクター

Baseline
広く利用可能

この機能は広く実装されており、多くのバージョンの端末やブラウザーで動作します。2017年10月以降、すべてのブラウザーで利用可能です。

WebAssembly.Memory() コンストラクターは新しい Memory オブジェクトを生成します。これは buffer プロパティがサイズ変更可能な ArrayBuffer または SharedArrayBuffer であり、WebAssembly.Instance からアクセスする生のバイト列のメモリーであるものです。

JavaScript または WebAssembly コードによって作成されたメモリーオブジェクトは、そのコードが当該オブジェクトを構築したか、あるいはそのオブジェクトが指定されている場合に限り、JavaScript と WebAssembly の双方からアクセスおよび変更が可能となります。

WebAssembly と JavaScript の両方で Memory オブジェクトを作成できます。JavaScript で作成されたメモリーに Wasm からアクセスしたい場合、あるいはその逆の場合でも、一方からもう一方へメモリーへの参照を渡すことで実現できます。

構文

js
new WebAssembly.Memory(memoryDescriptor)

引数

memoryDescriptor

以下のメンバーを含むことができるオブジェクトです。

address 省略可

メモリーのアドレス型を指定する文字列値です。"i32" または "i64" を指定できます。デフォルトは "i32" です。 address が "i64" の場合、initial および maximum(存在する場合)は、長整数 (BigInt) の値でなければなりません。

initial

WebAssembly メモリーの初期サイズで、単位は WebAssembly ページ数です。

maximum 省略可

WebAssembly メモリーを拡張できる最大サイズで、単位は WebAssembly ページ数です。存在する場合、 maximum 引数はエンジンがメモリーを予約するヒントとして使用されます。ただし、エンジンはこの予約リクエストを無視したり固定したりすることがあります。一般的に、ほとんどの WebAssembly モジュールでは maximum を設定する必要はありません。

shared 省略可

論理値で、このメモリーを共有メモリーにするかどうかを定義します。 true に設定すると、共有メモリーになります。既定値は false です。

メモ: WebAssembly ページは 65,536 バイト、すなわち 64KiB の固定長です。

例外

TypeError

以下の条件の一つ以上に該当する場合に発生します。

  • memoryDescriptor がオブジェクトではない。
  • initial が指定されていない。
  • shared がぞんざいしていて true であるが、maximum が指定されていない。
RangeError

以下の条件の一つ以上に該当する場合に発生します。

  • maximum が指定されており、initial よりも小さい。
  • address が "i32" に設定されているか省略されており、initial が 65,536 (2^16) を超えている。2^16 ページは 4GiB (2^16 * 64KiB) と等しく、32 ビットアドレッシングで Wasm モジュールがアドレス指定できる最大の範囲です。
  • 割り当てに失敗した。これは、一度に割り当てようとする量が大きすぎる場合や、ユーザーエージェントのメモリーが不足している場合に発生することがあります。

例

新しい Memory インスタンスの作成

WebAssembly.Memory オブジェクトを取得する方法は 2 つあります。 1 つ目は JavaScript から構築する方法と、WebAssembly モジュールからエクスポートする方法です。

次の例(GitHubで memory.html を参照、 ライブ実行)では、初期サイズ 10 ページ (640KiB)、最大サイズ 100 ページ (6.4MiB) の新しい WebAssembly メモリーインスタンスを作成しています。この例では、WebAssembly.instantiateStreaming() 関数を使用して、読み込まれた memory.wasm バイトコードを取得・インスタンス化すると同時に、以上で生成されたメモリーをインポートします。その後、そのメモリーにいくつかの値を格納し、関数をエクスポートして、エクスポートされた関数を使用してそれらの値の合計を算出します。Memory オブジェクトの buffer プロパティは、ArrayBuffer を返します。

js
const memory = new WebAssembly.Memory({
  initial: 10,
  maximum: 100,
});

WebAssembly.instantiateStreaming(fetch("memory.wasm"), {
  js: { mem: memory },
}).then((obj) => {
  const summands = new DataView(memory.buffer);
  for (let i = 0; i < 10; i++) {
    summands.setUint32(i * 4, i, true); // WebAssembly is little endian
  }
  const sum = obj.instance.exports.accumulate(0, 10);
  console.log(sum);
});

共有メモリーの作成

既定では、 WebAssembly のメモリーは共有されていません。共有メモリーを作成するには、コンストラクターの初期化オブジェクトに shared: true を渡してください。

js
const memory = new WebAssembly.Memory({
  initial: 10,
  maximum: 100,
  shared: true,
});

このメモリーの buffer プロパティは SharedArrayBuffer を返します。

64 ビットアドレスの使用

64ビットのアドレス型を持つメモリーを作成するには、address: "i64" を渡します。 initial および maximum の値は、長整数 (BigInt) の値でなければなりません。

js
const memory = new WebAssembly.Memory({
  address: "i64",
  initial: 1n,
  maximum: 10n,
});

仕様書

仕様書
WebAssembly JavaScript Interface
# dom-memory-memory

shared 属性については、WebAssembly 向けのスレッド処理に関する提案でのみ文書化されており、公式仕様には属しません。

ブラウザーの互換性

関連情報